３.「民主主義的階段」　
(c)1997 Akio HIZUME 　
オハイオ州立公園（アメリカ）:Hocking Hills State Park,OHIO,U.S.A.

人間が作ってきたものはいつも規則的なものばかりでした。みなさんは山道のゆる やかな階段を上り下りするとき、片方の足ばかりが疲れていらいらしたことはあり ませんか？規則的な階段は世界でたった一人の人の歩幅に合わせた階段だといえま す。いわば独裁者の階段ですね。ほとんどの人の歩幅に合わないのは当然 です。この民主主義的階段では、２種類の幅の段が準周期的リズムに従って作られ ています。こうすることによってどのような体格の人が、どのような登り方をして も、右足と左足は平等に使われるようになります。私はこれを彫刻作品として実際 にアメリカで作りました。登れば登るほど疲れが取れる不思議な階段です。いずれ この階段は世界標準になるでしょう。この心地よいリズムを使うと新しい音楽も作 れるのですよ。